夜中から激しい雨が降っている。いよいよ梅雨シーズンの始まりだ。
湿気が強く、なかなか作った品物が乾燥しないつらい時期である。やきものの里益子、と
イメージされている所に住み早30年ちかくになる。自分の仕事を追いかけて、ひたすらろくろを
まわし窯を焚く作業を今も繰り返している。よくぞここまで、と妙な感慨に浸る時もある。
時代も大きく変化して、この業界も随分昔とは異なったなぁと思う事も少なくない。
「陶芸家」のイメージもだいぶ変わった。自らを陶芸家と称する人もいる。おこがましくて、恥ずかし
くて、私には言えない。他人(ひと)が認知することだと以前から思っている。
多分に年齢のせいだろう、自分に与えられた時間を大事にしたいと感じている。自分には何が
むいているのか、自分とは何か、などという”自分さがし”の時間など今は無い。此処にこう
している事がすべて。そう思い切れば又不満を言っている暇もないはずだ。
毎年6月は私にとってはせわしない月である。あれよあれよで一日が過ぎてゆく。
21日は一日だけの「陶芸教室」。これは奇数月に催している、南千住ぎゃらりーアニモでの
手びねり会のいわば”臨時便”である。基礎中の基礎である「湯呑み作り」のリピートである。
初トライしてみたい、もう一度やりなおしてみたい.....どしどしお出かけ下さい。お待ちしています。
その四、五日後であるが同所で「第3回一点もん展」がある。私を含めて、複数の工芸家の合同展
である。まだ3回目なので手さぐり感は否めないが、だからこそ大事に育てたい展示会でもある。
”作品に値段を付けてそれを売る”だけのやり方はもうすでに過去の方法だろう。そこに何か...
プラスマイナスがないとなかなか人様は現場に足を運ばない。”現場”は無論発表の場であるから
大切な所である。それにプラスして見えぬところでもそつなくお客人と接していないといけない。
作品を買っていただくという事は、作者も買って頂いたと同義である。作品を大事にし、御客人
も大切にしたい、という心持ちがあるかどうかだ。
26日~28日の三日間催される。どうぞ御覧下さい。力作が揃っているはずです。
その前に「車検」済ませておかないと.....東京へ行けない!
土練機をかけ終わり、土のブレンドを済ませたところが上の写真である。これをさらに手で
練ってロクロにのせる。水挽き作業の始まりだ。
ともあれ皆さんも様々な畑で活動中!元気あってこその諸々の人生、お楽しみあれ!
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