た、大変だぁ!!


先月の27日28日と今年初めてのガス窯本焼きだった。ところが、アクシデント発生!
これが思いのほか重症となり、しばらく窯を焚けない状態になってしまった。

事の起こりは、焼成始めて20時間目、突然火が消えてしまった。危険なのでとりあえずoffにすべきところをすべてoffにして、再点火を試みるのだがある圧力数値に達すると又火が消えてしまう。二度ほどトライするも結果は同様。さすがに「おかしい」となり、ガス会社等に連絡したところ、ブタンガスボンベからベーパーライザー(気化ガス圧力一定装置)を通したガスが窯本体に入ってくるのだが、このベーパーライザー内部が経年劣化で機能せず、ついにお役御免となってしまったのだ。うちで使用しているタイプ(上写真)は既に製造されておらず、その内部パーツも今は無い、との事。
 困った、ほんとうに困った。あと2時間あれば、何とか第一段階の焼成は済み、そのご第二段階にすすむはずだったのだが.....。

いよいよ「廃業」...が頭をよぎる。

年齢もかんがみ、これで突然終了してしまうのか?ちょっとイライラドキドキしながら、それも致し方無しかと思ったのだが、「もう少し仕事がしたい、轆轤を蹴っていたい、窯を焚きたい」というのも正直なところなのだ。
藁をもつかむ思いで、同業者、ガス会社等に問い合わせたところ、ベーパーライザーを使わず、プロパンガスで窯は焚ける、という答えを得た。ただし小生、八丈島の修業時代から常にプロパンガス+べーパーライザーでしかガス窯を焚いた事がない。

色々なアドバイスを集約して得た答えは、これまで積み重ねたデータが半分も使えるか、否か....半分利用できればいい方だろうという事。

これまた困った。この年齢でまたゼロからスタートかい?!
これまでのようには焼きあがれないかもしれないが、雰囲気的には似た焼具合いは可能、とのこと。

やるしかない!と決断する。期待よりも不安で実はいっぱいなのだが.....。
「やきものや」としてこれまで歩いてきた事、「やきものや」として出会えた人々のことを思いだしながら、これまで以上に気を引き締めて、もう一度トライだっ!

窯はしばらく焚けないが、「つくり」の作業は支障はない。個々の注文も受けているので、もっともっと急いで轆轤を回さねば。

ブタンガス仕様からプロパンガス仕様へと変化する海炎窯。月末28日にガス配管工事が始まる。
一体どんな窯の雰囲気になるのやら.....はやくその新しい「炎」を見てみたい。



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