あなたとわたしと

陶器市三日目を終えた。

普段、どちらかと言えば座り続けて仕事をしている私だが、この市の
期間はほとんど立ち続けている。結構つらい。

予報されていた天気は曇天であったが、良い意味でそれは覆されて
結構強い日差しの日となった。

道行く人々の足並みも軽く感じ、私の店を訪れる人も多少増えてきた。
ここ数年ではあるが、御客人の新旧交代が激しい。
どちらかといえば、その大半がリピーターで占めていた私の店、
一昨年あたりからか若い方たちが顔を見せ始めている。
その方たちと おなじみ になるには又数年かかる。その時まで
年齢を重ね続けている私自身が耐えていられるかどうかが最大の 鍵 だ。
まっ、そんな深刻に考えず、あるがままにいきましょう。
これまでのように。

この店の主人は私だが、この市の真の主人公はこの祭りを訪れる
御客人である。

一方の主人が「いらっしゃいませ」と向かい入れ、他方の主人が「これを下さい」
と御金と品物を差し出す。
ここから双方の交流が始まる瞬間だ。
品物の梱包をしながら短い会話をし、お釣りを手渡す。この時に、
感じるのである。
 あぁこの方とは長い付き合いになるな、と。
どうしてそんな事がわかるの?と問われることがあるが、それは私にも
不明だ。単に相性のせいかもしれない。私自身であれ私の作った物であれ。

あなたとわたしと。二人でひとつが事を形作ってゆく。
今日もそして明日も、どうぞみなさまこの祭りを楽しみにいらっしゃい、
お待ちしておりますよ。

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