2017年10月21日土曜日

益子陶器市・2017年秋

来月11月2日(木)~6日(月)秋の陶器市がひらかれる。

今回で通算100回を迎えるとか...。

訪れるお客人には直接関係無い事だが、出店するにあたりこれまでとは
異なる手順を踏まえることになった。

回を重ねるごとにその規模は大きくなり、全体を広く把握出来なくなった
事も原因の一つだと思う。
出展者は 店舗 のいずれかに写真の様な登録証を掲げることになった。
これまでは観光協会の小さなパネルだけだったが。

そして駐車場の管理も適切にするようだ。出展者専用のパーキングを利用
するにあたり、前もって駐車料金を納め、その引き換えに駐車許可証を
もらう。

これらが徹底するまでは相当時間がかかる事と思う。
近頃では益子以外の窯業地及び地方の製陶業者も参加している益子陶器市。
全国区並みの現状なので致し方ない措置だと思う。

私も含めて当然地元の窯業者も場所代を支払い市に参加している。
当地以外の業者もそれなりの参加費用を支払って臨むのは当然の事だろう。

又、来訪者側も薄々感じ取ってはいるであろうが、既に益子の陶器市は益子
以外の製陶同業者も参加している「陶器市」だ。
近頃ではあまり疑問視されなくなったが、数年前まではよく”買って帰って荷を
解いてよくみたら、益子の陶器じゃないじゃないか”と期間中お客人に
お叱りの言葉を何軒か頂戴した記憶がある。
 それもこれも含めて今回の様に期間を出来るだけスムースに管理維持
してゆく術を持つのは今後の事も鑑みれば良いことだと思う。

何か疑問に感じた事は現場の売り子に尋ねて欲しい。
あいもかわらず海炎窯はいつもの所、いつもの顔で皆様をお待ちしている。

 基本、海炎窯のテント内は撮影禁止です。ケータイでパシャッ!が当たり前の
御時世ですが、どうしても撮影する際は 一声 掛けて下さい。
”インスタ映え、SNS”等、めんどい世の中ですが、これも礼儀のひとつだと
思います。なにとぞよろしく願います。

 でわお客人、再会楽しみにしておりまする.....。

2017年10月14日土曜日

東日本学校吹奏楽大会

栃木県宇都宮市の「宇都宮市文化会館」では今日明日と”第17回東日本
学校吹奏楽大会”が行われる。

その大会の記念品として飾り皿と記念盾を依頼された。
そのデザインに関しては一切を任されたので責任重大!だが、普段
出来ない仕事なので、この春先から構想を練り、どうせなら手渡す方々
ひとつひとつ違う作品にしようと思った。
無論ある大きさの範囲内に於いてだが。



 以上が「記念皿」のごく一部だ。彫る・描く・彩色する等々様々な
アプローチを試みた。使用する土の量、デザインするタイミング等、
同じものを数作る、所謂”数モノ作業”とは違うので、どんどんデザインが
頭の中から出てくるので楽しかった。



以上が「記念盾」の一部。この盾に関しては、タタラ成型なので一番気を
付けたのは作品の歪み・反りだ。乾燥にじっくり時間を要した事さらに盾 
にする為、材木の手配その裁断及び細工等普段やらぬ大工仕事も加味された。
塗装時のニス、ラッカー等の臭いには悩まされた。
今夏は天候不順で湿気の多い日が多く、仕事場内は暫くこの”異臭”が
漂っていた。

これらの私の作品が今日明日の受賞者たちに渡される。ある作品は指揮者の元へ、
又ある作品は小学、中学、高校のいずれかの学校へ.....。光栄な事である。
作品たちもそれぞれの行き先で晴れ晴れとした気持ちでいて欲しい。


昨日、生憎の雨の中、文化会館に全作品納品の際、「ラベル」を各作品
に張り付けて頂いた。
 なぜかこの時点で自分の作品たちが遠く旅立った感慨を覚えた。

2017年10月10日火曜日

"HARU"へ

10月6日金曜日午後6時30分。

第3回”手びねり会”懇親会始まる。

今回は東京文京区湯島にある”クチーナイタリアーナHARU”を貸し切りで。

この時期のこの時間だともう外は暗い。その上雨が降っている。

傘をさしながら手荷物をなるべく濡らさぬ様に初めての道を歩く。

湯島天神裏の道を入り込んで行くとその店はある。

傘をたたみ店内へ入ると、既に数名のメンバーが来ている。挨拶を交わし厨房内にいる
シェフの山田さんに挨拶する。フェイスブック(FB)では最近繋がったので活字での
やり取りは既にしている。
 がっしりとした体格で目元はどこまでも優しく、口を真一文字に閉じサカナをさばいているところだ。今はもう亡き俳優リノ・ヴァンチュラ(イタリア出身でフランス映画界で活躍した。風貌から刑事、ギャング役が多かった。)を思い出す。
 店内は柔らかい照明で静かな佇まいだ。
山田シェフとは畑は違えども同じ モノを作り出す世界 に身を置く者として、活字だけでの交流にせよ、「何か」を私は感じていたので、シェフには不躾ではあったが、
手づくりの板皿とバイキング絵の馬上杯をプレゼントした。この大きさの板皿は中々
普通の家庭ではそうそう使い切れぬので、何かの折にはどんどん利用して欲しい。
 料理は前菜に始まって、次々と美味い魚、パスタ、肉とすすむ。化学調味料を使わないとうたっているせいもあり、味がまろやかで口に心地良い。ワインを飲みながら会員との話も弾む。
今回は総勢16名、だったかな、お店貸し切りで時間いっぱい楽しんだ。普段益子での生活では「外食」など無いので、個人的には楽しいひと時を過ごせた。近ければしょっちゅう
来るのだが.....。
 手びねり会も丸3年過ぎた。各会員もそれぞれ腕を上げ、作品の良い状態の物が増えている。これからも楽しんでもらいたい。


午後10時。外はまだ雨が降り続いている。楽しき宴はおひらきとなる。
明日も私用があるので、今回は二次会無し、残念! 11時台の列車に飛び乗り一路我家へ。帰宅午前2時だった。

上写真は翌夜のHARUでの「HARUきのこづくし祭り」で私の角皿がデビューした。
ようやくこの器も陽の目をみた。山田シェフどうも有り難う。




2017年10月1日日曜日

教室で.....。

 ある日の「手びねり会」で。
学生時代の友人Kさんに来て頂き、「御茶」に関しての話をして頂いた。いわば、
陶芸教室内での”サプライズ”だ。

Kさんは大学卒業後「大日本茶道学会」に身をおく。
この5月に亡くなられた学会の前会長の付き人と言ってもよいポストについておられた。
今でも学生の頃と変わらぬ(こう言っては失礼だが)不思議な雰囲気を持っておられ、
そのあるがままの姿を私の教室でも披露して頂いた。
「お茶を頂く」とはどういう事かから始まり、私達が普段目にすることの無い茶道具の名物を拝見した。

 手びねり会を始めて丸三年が過ぎた。四年目に入り、何か”新風”を吹き込みたいと
以前から考えていたのだが、たどり着いたのがこういう趣向だ。
 作らせて焼いてお金を頂くだけならば誰でも出来る。プラスアルファになる”何か”が
今回初めて形に成った事で、正直安堵した。しかも友人に手伝って頂いた事には感謝している。

私をはじめ(私はちょっと違うかな...?)、私の友人たちは今一線を退きある意味悠々自適な時間を過ごしている。とは言え皆まだ還暦チョイ過ぎの元気年齢!まだまだ沈むにゃあ惜しい奴らが多々いる。これを利用せぬ手はない、という個人的理不尽な考えも今回の
”サプライズ”を取り入れる根拠のひとつにはなっている。
 手びねり会員は男女年齢様々な人の集まり。「話」などいいから作りたい、という方ももちろんいるだろう。そういった方々も、ちょっとでいいから、「やきもの」にはこういうスタイルもあるんだ、こういう時間もあるんだという事を知って欲しい。
 五体満足であるならば、作って焼くだけならば誰でも出来る。ただし、その道に賭けている或いは賭けてきた男あるいは女たちの意気を感じ取ってもらえれば、こんなにうれしい事はない。
 サプライズの最後に今回会員が自作した茶碗を使い、Kさんに茶を点てて頂いた。
いつもと違う味を味わえたかな?「やきもの」の世界が今までよりも広がったかな?

Kさんホントに有難う。貴女も茶の道をこれからも貫いて下さい、命ある限りは。
またいつかお会いしましょう!

※掲載した写真は手びねり会員のIさんが撮影したもの。許可を得て此処に利用した。
 どうも有難う。

2017年9月3日日曜日

窯焚き 吹奏楽 手びねり会 

 いつものことさ。
パイロットバーナーに点火してガス窯を焚き始める。初めは火力の弱い炎で始めて、段々とガス圧をアップして火力を強めてゆく。

 火の色を見る為の小窓を開けて、その調子を空気を少しづつ送りながら調整してやる。
空気弁のわずかな動きで炎の色気は変わる。最初はとにかく弱い炎で。ユラユラとゆらめくか細さで窯内を均一の温度にするべく、だましだまし始める。

 窯正面扉の真裏の煙突部の写真。煙突途中部に板が差し込んである。この板状のものを出し入れして空気の循環を図っている。この板を操作し始めるのは数時間後だ。窯の焚き方によっては全く操作しない。操作する場合は、わずか数mmの出し入れで中の雰囲気が、また最終的な出来具合が異なる。結構重要な部分なのだ。

これもやはり窯後部に位置したガス圧計。写真はまだ点火して間もない頃なので、数値も0に近い。徐々にではあるがこれも上げてゆくのだ。上げるタイミングは作家によって全く異なる。最終的に、自分の窯なので、そのクセは他人にはわからない。だから体で覚えるまでには時間がかかるし又経験も積まなければならない。何事も教科書どおりにはいかない。


今年の春の陶器市が終わった頃か、東関東吹奏楽連盟から依頼された仕事を着々と進めているところだ。「東日本学校吹奏楽大会」の記念品作りだ。写真はその記念飾り皿と記念盾の一部だ。


 普段手掛けぬ作品つくりは刺激になって面白い。想像力(創造力)を掻き立てられるし、いい意味での緊張感も伴う。いろいろと準備することも又多く、やきもの以外の材料手配そして工作。塗装仕事など何年ぶりの事だろう。ニスだラッカーだと、ろくろ場がその臭いで充満した。この夏はカラッと晴れた日が少なく、なかなかその乾燥に手間取ってしまった。又「陶板」を木板に張り付ける際には、改めてその仕事の難しさそしてポイントの様なものを再確認した次第だ。何年仕事に携わっていようが、発見に次ぐ発見だ。
依頼された数も少なくはないので、慎重にすすめねばならない。本焼きをもう一回すれば作品自体は出揃うが、そのあとの細工仕事、梱包、箱詰めと気が休めない状況はまだしばらくの間続く。


今月の「手びねり会」がこの9日10日の土日曜日行われる。初めて「高台」付けをおこなったみんなの「碗類」が出揃う。気に入ってもらえると良いのだが.....。
腕をあげてる各員の作品つくりを又見せてもらうのが今から楽しみだ。
午前中は11時から3時間。午後は3時から3時間いずれの日も行われる。見学も可能です。
興味ある方どうぞ見に来てください、待ってますよ。

いつものことを、いつもどおりに消化できることのありがたさ。
あすからまた頑張らねばとおもいつつ、今 素焼き の真っ最中。
どなたさまもどうぞお元気で。

2017年7月17日月曜日

海炎窯 夏のWEB展示即売会

7月20日午後6時を持ちまして終了いたしました。

お客様各位有難うございました。

又次回よろしく願います。

御礼まで。


海炎窯 主

2017年6月11日日曜日

道のり

先月下旬にひとつの展示会を終えた。

去年の展示会だったか、あるお客人から”今迄に何回展示会開かれました?”と
問われた事がある。

各展示会の事は各々自分なりに保存してはいるが、改めて問われると、はて?
何度今迄体験したかは定かでない。

この道で独立して30年以上。さまざまな 時間 を経験したように思える。

此処まで歩んできて言えることは、やはり色々な意味を込めて「厳しい」仕事だと
いう事、か。

好きな事やれていいですね、たのしそうですね、羨ましいです.....

全部そのとおりです。そして半分は異なります。
気持ちの中に、どこか「好き」でないとこの仕事は続けられません。
心底たのしまないと良い作品は生まれてきません。また、自分で気の進まぬ作品も
作らなければやっていけません。
羨望の眼差しで見られている事は少なくありません。だから常に自分なりに高みを
目指していないと、失礼に当たるなと心得ます。

どうです?今の貴方のお仕事と交代してちょっと体感してみますか?
今のお仕事とあまり大差ないんじゃないですか?
隣の畑は良く見えるもの、らしいです。
私はこの道一本しか残念ながら知りませんから、うまく言えませんが。
そう、ひとつ言えることは陶芸・やきものの仕事は 肉体労働 です。
体調管理ずさんな方はやめた方がいい。これは絶対に言えるかな。
自分だけが管理できる畑に入ったのであるから当然です。
好きな時に作って、気が向いた時に焼けばいいだろう。
 こんな気持ちでやり始めるならば、はやくやめちまえ!
お給料を頂けるわけではないので、苦しい時は本当に苦しいです。
ひとりの生きてゆく人間として、権利と義務 のバランスも又少しはこの畑で
考慮してないとね。死ぬまでは生きてるんですから.....。

この畑に長年没頭していると 時間の経過 が速いです。何で?
何から何まで自分で処理していかないとならぬから。
あっというまに20年くらいはすぐ済んでしまいます。
年齢は重ねるものです。体力を失いながら知識を得ます。知恵がついた時、
どういう仕事の結果が出てくるのか...自己の内面を時折みつめながら仕事する。
結果が「形」であらわれる世界ですから、ささやかながらこの点が他の畑には無い事
でしょうか。
その「形」を他人が認めるかどうかは又別次元です。

誰かが必ず見ています。

見続けてもらうにはどうしたら良いか? こんなことも長続きさせるには結構大事な
ことだと思います。
「自分の世界」を広げるには、やはり人との交流が大切でしょう。人が人を呼ぶ、ということはあながち間違ってはいませんが、誰もが常にマッチングベスト、では無いですから
気付き合うことによって「出会い」がうまれれば素敵なことですね。

今回も ぎゃらり~animo の会場には「カイエンガマノキ・常進化樹」が私の作品と
ともにディスプレイされていました。
昨日よりも今日、今日よりも明日へ、と進化しなければ面白くない!

人生のひとつの 定点 を超えて、今日も又作品づくりを続ける次第です。
御来場下さった方々どうも有難うございました。
また来年、新作を見て頂ければ幸いに存じます。
感謝の言葉と共にこの項を終えます。