一昨日火を止めたガス窯本焼きの温度は日に日に下がってきている。その間に今、電気窯にて
素焼きを行っている。朝方スイッチONして、只今温度700度ちかい。900度ちかくまで上げるからあと数時間で終わるだろう。
今日は太陽が出ていないぶん、ギラギラする照りつけもないので幾分楽だが、湿度は高いのだろう、体にだるさを覚える。
素焼きの窯詰めはご覧のように、重ねられるものは重ね、横倒しに出来るものは横倒しにしている。釉薬を施さないからこんな事が出来る。
いくらでも重ねられるかというと、そうでもない。ひとつものの重量があるものは重ね過ぎると、
重ねた下部のものがキレていることがある。
何事においても無理は禁物である。
又、ロクロものではなく、タタラものは多く重ねる事には注意が必要だ。キレ、割れの度合いがロクロものに比べて著しい。
素焼きを仕上げる温度も大切なことではある。使う土の締まり具合もあるからだ。高過ぎても釉薬の吸い上げが悪いだろうし、低過ぎれば又同様の危惧がある。
焼き上げるタイミングはやはり最終的にはそれぞれの長年の経験が必要素のひとつでもあるだろう。
素焼きを行わず、乾燥を充分におこなってそのまま本焼きに移行するやり方もある。
やきものの仕事はプロセスの多い中で、ひとつひとつ確実に踏み越えていかないと、思わぬトラブルに出会う。そのまず第一がこの 素焼き である。
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