窯焚き 吹奏楽 手びねり会 

 いつものことさ。
パイロットバーナーに点火してガス窯を焚き始める。初めは火力の弱い炎で始めて、段々とガス圧をアップして火力を強めてゆく。

 火の色を見る為の小窓を開けて、その調子を空気を少しづつ送りながら調整してやる。
空気弁のわずかな動きで炎の色気は変わる。最初はとにかく弱い炎で。ユラユラとゆらめくか細さで窯内を均一の温度にするべく、だましだまし始める。

 窯正面扉の真裏の煙突部の写真。煙突途中部に板が差し込んである。この板状のものを出し入れして空気の循環を図っている。この板を操作し始めるのは数時間後だ。窯の焚き方によっては全く操作しない。操作する場合は、わずか数mmの出し入れで中の雰囲気が、また最終的な出来具合が異なる。結構重要な部分なのだ。

これもやはり窯後部に位置したガス圧計。写真はまだ点火して間もない頃なので、数値も0に近い。徐々にではあるがこれも上げてゆくのだ。上げるタイミングは作家によって全く異なる。最終的に、自分の窯なので、そのクセは他人にはわからない。だから体で覚えるまでには時間がかかるし又経験も積まなければならない。何事も教科書どおりにはいかない。


今年の春の陶器市が終わった頃か、東関東吹奏楽連盟から依頼された仕事を着々と進めているところだ。「東日本学校吹奏楽大会」の記念品作りだ。写真はその記念飾り皿と記念盾の一部だ。


 普段手掛けぬ作品つくりは刺激になって面白い。想像力(創造力)を掻き立てられるし、いい意味での緊張感も伴う。いろいろと準備することも又多く、やきもの以外の材料手配そして工作。塗装仕事など何年ぶりの事だろう。ニスだラッカーだと、ろくろ場がその臭いで充満した。この夏はカラッと晴れた日が少なく、なかなかその乾燥に手間取ってしまった。又「陶板」を木板に張り付ける際には、改めてその仕事の難しさそしてポイントの様なものを再確認した次第だ。何年仕事に携わっていようが、発見に次ぐ発見だ。
依頼された数も少なくはないので、慎重にすすめねばならない。本焼きをもう一回すれば作品自体は出揃うが、そのあとの細工仕事、梱包、箱詰めと気が休めない状況はまだしばらくの間続く。


今月の「手びねり会」がこの9日10日の土日曜日行われる。初めて「高台」付けをおこなったみんなの「碗類」が出揃う。気に入ってもらえると良いのだが.....。
腕をあげてる各員の作品つくりを又見せてもらうのが今から楽しみだ。
午前中は11時から3時間。午後は3時から3時間いずれの日も行われる。見学も可能です。
興味ある方どうぞ見に来てください、待ってますよ。

いつものことを、いつもどおりに消化できることのありがたさ。
あすからまた頑張らねばとおもいつつ、今 素焼き の真っ最中。
どなたさまもどうぞお元気で。

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