疲労と再会と


12日13日と東京行が迫る中、釉掛け・窯詰め・本焼き、注文品の梱包・発送等

日々を駆け足で過ごしている。ありがたい事とは言え少し休息もしたい、と

いうのが本音だろうか? 走れる時は走り、歩める時は歩み、止まる時は止まる。

当り前のようだが、このバランスがなかなかに難しい。

どこかで無理をすると、近頃はそのツケが必ず二三日後に出始める。

肉体は正直だ。

本焼終了後ホッと一安心していたところ、「いる?」「.....」「○○だけど今いる?」.....

ケータイから聞こえてくる声が妙に馴れ馴れしいのである。

「はいぃ?」と語尾上がり調子に問うと、「俺○○だけど、外松?」と聞き返してくる。

さては新手のオレオレ何とかか、と疑って相手をしていたのだが、

電話を通してのその 声 を聞くのがはるか昔だったので、気付くまでに相当の時間を

要したのだが、判ってみれば学生時代の友であった。

あの頃は毎日をキャンパスでともに過し日々を重ねていたのだが、その後それぞれの

時間を生きて疎遠になっていた事も原因のひとつなのだろう。

仕事の関係で隣町のMまで来たので、寄ってみたのだ。

雑然とした仕事場でお互い話し始めれば、あの頃の気心に戻れる。やはり学生時代の

友人とは良いものだ。

彼もいわば自由業、御同輩である。

窯焚きで疲労した頭、話す内容を理解するのに時間のかかる事もあったが、それも

笑い話で許されるから有り難い。

東京での再会を約束し、彼は帰って行った。

友遠方より来る 何事にも増して嬉しき事なり。

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